遠きをはかる
遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す。
それ遠きをはかる者は、百年のために杉苗を植う。
まして春まきて秋実る物においてをや。
故に富有なり。
近くをはかる者は、春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず。
唯眼前の利に迷うてまかずして取り、植えずして刈り取る事のみ眼につく。
故に貧窮す。
二宮尊徳
自分にとって大切な言葉です。
河川の氾濫で苦労した経験を持つ尊徳は、治水のため松並木を植え今もそれが残っています。どれだけ先を見据えた行動をしていたんでしょうか。
自分はせっかちな性格ですぐに結果を求めてしまう...。だから行動に粘りが出ない。そういう時はこの言葉を思い出し、勇気をもらいます。
最近担当している業務は数年先に結果が出るようなことばかり。千里の道も一歩から!今日も頑張ります。
(現代に合わせた訳)
将来を考える人は裕福になり、目先のことを考える人は貧しくなる。
将来を考える人は、百年のために杉の苗を植える。
もちろん、秋実るものを考えて春、種をまく。
だから豊かになるのだ。
しかし、目先のことばかり考える人は、春植えて秋に実るなど遅すぎるとして植えない。
目の前の利益に迷って、何も植えようとしないで刈り取るばかりだ。
だから貧しくなるのだ。
そうそう、こちらの言葉は私が尊敬する伊那食品工業(株)塚越会長の座右の銘でもあります。