年輪経営
長野県在住の方はご存知だと思いますが、伊那食品工業という寒天加工(食品、医薬、バイオなど)を事業としている会社があります。
現在その経営論が注目され、トヨタ自動車の豊田社長をはじめ国外からも多くの経営層が視察に来ています。
会社自体は30年ほど前の小学生のころから知っていましたが、ずっと「ゼリー(の元)を作っている」程度の認識。
しかしここ10年ほどでしょうか、ゆっくりと認知の仕方が変わってきて、とても関心を惹く会社となりました。そうなった理由はいくつかありますが、今は「好きな会社。この職場で学んでみたい」といった表現がしっくりきます。
そんな会社の礎を築いた塚越会長の著書「年輪経営」を読んで見ました。未熟者の自分がこう書き記すのもおこがましいですが、理想とする経営方針であり、それが社内に浸透し、スケールアップしていく過程に合わせ自分にとってこの会社の認知が変わったのだと腑に落ちる内容でした。
表現を変えると、自分が伊那食品工業に対して感じていた好印象の秘密が分かるというか、読み進みながら紐解いていく感覚です。
木が年輪を重ねるように、少しずつ確実に会社を成長させる経営を、著者は「年輪経営」と呼び実践する。「会社は社員を幸せにするためにある」「人件費はコストではなく、会社の目的そのもの」
利益を「うんち」と表現するのも読むと納得。
自分の実力不足や状況が異なるため、すべてを自社に落とし込むことは出来ませんが、同じ志を持つことから始めます。